システム担当をしていれば、ITシステムを利用している現場からさまざまな問い合わせを受けることがあるでしょう。問い合わせがたまにしかなければいいですが、大量に問い合わせがあるようであれば「サービス要求管理」をする必要があります。しっかり管理をすることで、同じような問い合わせを減らしたり、業務を効率化できたりするからです。

今回は「サービス要求管理」とはなにか、なぜ重要なのか、どのように行うのかを紹介します。とくに社内のシステム担当の方は参考にしてください。

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サービス要求管理とは

まずここでは、サービス要求とはどのようなものかご紹介します。サービス要求とは、事業に影響を与えるような「インシデント」にはならない、現場からのリクエストです。例えば「新しいメンバーが増えたからPCを増やして欲しい」という内容や、「パスワードを忘れたからリセットして欲しい」など、その内容は多岐にわたります。

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もともとはこれらのリクエストも「インシデント」と同様に扱われてきましたが、サービスに直接影響を与えるものではないため、ITILのver.3以降では別のものとして扱われるようになりました。

サービス要求管理とは、このような多岐にわたるリクエストを「どのように管理して実現するか」といったプロセスのことを指します。前述した「PCを増やしたい」という要求であれば、社内で余っているPCがないか確認し、もしなければ購入するといったフローが要求管理となります。一般的にサービス要求管理はサービスデスクと結び付けられ、解決までの道をたどります。

サービス要求管理の重要性

小さな組織であれば、リクエストの数も少ないためサービス要求をすべて管理せずとも対応することが可能です。しかし、組織が大きくなればリクエストが発生する頻度も、その種類も多岐にわたります。そのため、管理しなければリクエストを実現するのは難しい、もしくは非効率になってしまいます。そこで重要なのがサービス要求管理です。ここでは、例を挙げてサービス要求管理の重要性をご紹介します。

社内状況をふまえてリクエストに応える

例えば、前述の「PCを用意して欲しい」という要求の場合では、サービス要求管理がされておらずフローが整備されていなければ社内に余剰PCがないか確認せずに新しいPCを購入してしまうかもしれません。「PCを用意する」というリクエストは実現されても、無駄が生まれてしまいます。的確にリクエストに応えるだけでなく、社内の状況を把握し不要な出費を防ぐためにもサービス要求管理は重要です。

リクエストの原因を的確に特定する

ユーザーが的確にリクエストを出してくれるとは限りません。「サービスが使えない」という問い合わせがあった場合にも、原因はひとつではありません。さまざまな原因が考えられるため、原因を特定するためのフローが必要です。例えば、「ユーザーがサービスに慣れていない」という原因と、「アクセス権限が与えられていない」という原因とでは、対処法は全く異なります。

ユーザーがサービスに慣れていないのであれば、操作マニュアルを送るなどの対応が必要ですし、同じようなリクエストが続くようであれば社内で研修を開く必要もあるかもしれません。

一方、アクセス権限の不備が原因であれば、取るべき対応は全く異なります。もしも、ユーザーにアクセス権が必要なければそのままにしておきますし、アクセス権が必要であればアクセス権を付与する手順を踏むことになります。

このように同じリクエストでも、原因が違えば取るべき対応も異なります。原因を特定するためのサービス要求管理、及びプロセスが必要なのです。迅速かつ的確にサービス要求に対応するには、サービス要求管理が必要です。

サービス要求管理を便利に

サービス要求管理の重要性を理解し、いざ実際に管理を行おうと思っても、自分たちだけで管理を行うのは大変です。日々大量のリクエストを電話で受けながら、それらを管理してプロセスをフロー化していくのは決して簡単なことではありません。

本格的にサービス要求管理を検討しているのであれば、ツールを活用しながら効率的に行いましょう。ここでは、サービス要求管理のためのどのようなツールがあるのか、ツールを活用することでサービス要求管理をどれだけ効率化できるのかについてご紹介します。

問い合わせをオンライン化

例えば、電話で受け付けていた問い合わせをオンライン上で受け付けることもできます。電話であればサービスデスクが対応している時間内しか受け付けることができませんが、オンラインを活用すれば24時間365日どこからでも問い合わせを受けることが可能です。サービスデスクも電話のために作業の手を止める必要はありません。業務効率化や人件費の見直しにもつながるでしょう。オンラインでのリクエストは履歴も残るため、後からどのようなリクエストがあったのか分析するのにも有用です。

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便利なマニュアル作成

同じようなリクエストが発生する場合は、毎回サービスデスクが対応するよりもマニュアルを作成してユーザーに読んでもらった方が効率的です。ユーザー自身が解決できるようになれば、サービス要求を減らすこともできるため業務が効率化されるでしょう。ツールを活用すればマニュアルの作成や共有を容易に行えます。マニュアルに対するフィードバックも可能なので、よりユーザーが使いやすいマニュアルにブラッシュアップすることも可能です。

ユーザーとの情報共有・マニュアル作成に興味のある方はこちらをご覧ください。

サービスカタログで効率化

PCの調達やメールアドレスの発行は、メンバーが増える度に発生するリクエストです。このようなリクエストを毎回文章で行う問い合わせは、リクエストを出す方もそれを読むサービスデスクにとっても非効率です。それらの手間を省くために、予め設定されているサービスの中から選ぶだけの「サービスカタログ」というツールも用意されています。ユーザーは「PCの調達」や「メールアドレスの発行」などのサービスを選んでカートに入れて要求するだけでリクエストを完了することができます。サービスデスクもシンプルにリクエストを受けられるため、迅速に対応できるでしょう。

サービスカタログに興味のある方はこちらをご覧ください。

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まとめ

サービス要求は一つひとつは大きな手間ではありませんが、数が増えれば業務を圧迫して大きな非効率を生み出します。リクエストのフローやマニュアルを作ること自体は小さな工夫ですが、リクエストの数が大きいほど効率化につながります。サービス要求の対応に追われているいるシステム担当の方は、ぜひサービス要求管理を導入しましょう。

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