自社の提供しているITサービスを一覧にした「サービスカタログ」は、用意しているでしょうか。「どんなITサービスを利用できるのか」というのがひと目で分かるだけでも、ユーザーの満足度は上がるでしょう。それに加えて、サービスカタログをうまく活用することで業務改善をすることもできます。今回は、サービスカタログの効果的な活用方法をご紹介します。ユーザーの満足度を高めたいシステム担当者、業務効率化を測りたい方は参考にしてみてください。

ITサービス管理やITILについてさらに詳しく知りたい方はこちらの関連記事もご覧ください。

サービスカタログとは

サービスカタログとは、IT部門が提供している「ITサービスの一覧」です。ユーザーはサービスカタログを見ることで、「現在どんなITサービスが利用できるのか」をひと目で把握できます。サービスカタログにはITサービスの名称だけでなく、内容や適用範囲、利用条件なども記載するので、ユーザーにITサービスの詳細についても理解してもらえます。

現在利用できるサービスだけでなく、これから提供予定のサービスや既に提供を終了したサービス一覧を「サービス・ポートフォリオ」と呼びます。サービス・ポートフォリオは、担当者などにサービスを比較検討してもらうために提供する目録です。社内共有はもちろん、ユーザーへ今後提供する予定の新しいサービスを事前に周知することもできます。

サービスカタログの重要性

ここでは、サービスカタログの重要性を説明するために「サービスレベル管理」についてもご紹介します。サービスレベル管理とは、サービスのユーザーと提供者の間で交わした合意事項「SLA(サービスレベルアグリーメント)」の検討をすることや、きちんと守られているか監視することを指します。

サービスレベル管理とSLA

例えばスーパーでポイントカードサービスを開発するとします。サービス開発の依頼者でありユーザーであるのは販売部門で、開発するのはIT部門です。各部門の責任者の間でどのようなサービスにするかを話し合い、両者の意見を明確にします。ポイントカードサービスなので、販売部門からは「営業時間中にサービスが機能すること」「障害が発生しても1時間以内に回復させること」などが要件に挙がるでしょう。逆にIT部門も「ポイントカードの使い方を守ること」「想定外の使い方をしないこと」などを販売部門に約束させます。

これらのSLAが守られているか、もしくはさらなる改善ができないか検討するプロセスが「サービスレベル管理」です。サービスカタログにはこのSLAも記載するため、サービスレベル管理のインプットの役割も果たしているのです。SLAをブラッシュアップした際にはサービスカタログで確認できるので、サービスレベル管理においてもサービスカタログは重要です。

SLAにおけるサービスカタログの重要性

特に最初に設定したSLAを遵守しているだけでは、価値のあるITサービスを提供し続けるのは難しいため、定期的にSLAの見直しが必要になります。サービスカタログがあればSLAを更新した時にも、スムーズに組織に浸透させる役割を果たしてくれます。そのため、サービスカタログを作成する際には、サービスレベル管理を行う前提で項目を作成するのが望ましいです。組織全体での認識共有のためにも、サービスカタログは重要といえます。

サービスカタログの課題

大きなメリットのあるサービスカタログですが、効果的に運用するには大きなコストがかかります。それはサービスカタログを常に最新の状態に保たなければいけないからです。例えば既に提供を終了したサービスを現行のものとして記載していたり、新しく提供するサービスを記載していなかったりすればサービスカタログは役目を果たしているとはいえません。

ITサービスの追加や削除だけでなく、ITサービスの詳細についても更新は必要です。前述したようにSLAは定期的に見直し更新していく必要があります。SLAを更新する度にリアルタイムでサービスカタログも更新しなければ、SLAを遵守するのは難しいでしょう。

サービスカタログを用意しても作った時のままにしていては、サービスカタログの効果は半減しています。サービスカタログの運用を効果的にするには、効率的に更新し続けることが重要なのです。

ツールを活用する利点

サービスカタログを効果的に運用するには、更新の手間を省くことが重要です。それを可能にするのが専用ツールです。サービスカタログをExcelやPDF、Wordで手動で管理するのは手間がかかりるため、継続しにくくなります。

ここでは、ツールを使うことでどのようなメリットがあるのかご紹介しますので、サービスカタログの導入を検討している方は参考にしてください。

サービスカタログの視認性の向上

ツールを使うメリットとしてまず挙げられるのが、サービスカタログが見やすくなることです。

サービスカタログにはハードウェアやソフトウェアなど、さまざまな詳細情報を記載します。そこでツールを使えば、煩雑な情報を見やすく表示できるでしょう。

サービスカタログでは、サービスを利用するのに重要な情報も記載しています。すぐに欲しい情報を見つけられるかどうか、見やすいかどうかはユーザーの満足度を大きく左右します。

効率的なリクエスト

ツールを用いることで、ユーザーはサービスカタログを閲覧できるだけでなく、サービスのリクエストも効率的に行えます。オンライン上でサービスカタログを見ながら、ショッピングカートを使用してリクエストできるのです。これまで電話やメールでサービスのリクエストを受け付けていた会社であれば、ツールの導入はユーザーにとってもサービスデスクにとっても大きな効率化につながるでしょう。

承認フローの自動化

承認フローを個別に設定できるのも、ツールを使う大きなメリットです。上記のようにオンライン上でサービスのリクエストを受けた場合、個別に設定した承認プロセスを経由して、サービスデスクに届く時には承認済みの注文として処理します。そのためこれまで承認フローに時間をかけていた会社も、ツールの利用は業務全体の効率化につながります。

オンラインでのリクエストに興味のある方はこちらをご覧ください。

リクエストの効率化や承認フローの自動化に興味のある方はこちらをご覧ください。

まとめ

サービスカタログは作るだけならさほど手間はかかりませんが、業務の効率化を図るためには適切な運用が必要です。これからサービスカタログの導入を検討している方は、全体的なサービスレベル管理を考えながらサービスカタログを作りましょう。自社でサービスカタログを運用することが難しいのであれば、ツールを活用して効率的に運用しましょう。

ツールの活用を検討している方には、Ivanti Software株式会社のITILサービス管理ソリューション「ITSM SERVICE MANAGEMENT」がおすすめです。サービスの自動化や最適化によってユーザーのみならずサービスデスクのニーズに応えます。ぜひ導入をご検討ください。