Everywhere Workの普及に伴い、IT担当者は増大するITインフラストラクチャの管理に負担を感じるようになってきています。実際、IT環境を構築していく中で、デジタルトランスフォーメーションが3~5年加速したと報告している組織もあります。 

仕事で使用されている資産の数は、1人あたり2.6台のデバイスと、大幅に増加しています。パンデミック発生以来、45%の従業員はより多くの技術的な問題を経験しています。

どこでも働けるということは、資産がどこにでも存在しているということであり、世界中のあらゆる場所で資産を管理しなければならないという課題が生じているということなのです。従業員の生産性は、使用するデバイスやシステムにおけるユーザー体験に左右されます。そのため、シニアリーダーは、サービスチームが従業員により優れたサービスを提供するためにITAM(IT資産管理)が重要な役割を果たすことを認識しています。従業員体験を軽視することは、企業にとって許されないリスクです。 

高い離職率、仕事関連のストレス、従業員の燃え尽き症候群を避けるために、組織は戦略を再考する必要があります。 IT プロフェッショナルの 89% が、IT 資産と IT 以外の資産を組み合わせて管理していると答えているとき、ITAM とそのさまざまな機能は、従業員のエクスペリエンスを再定義しながら、IT 投資を管理するのに役立ちます。

どのようにITAM(IT資産管理)が従業員体験を向上させるのか

卓越した従業員体験は、従業員の生産性と効率を向上させます。従業員は平均して2.6台のデバイスを使用してタスクを完了させるため、その生産性はツールのユーザー体験により異なります。

IT資産管理は、卓越した従業員体験を提供するためのマルチツールであることが、次のことによって証明されています:

1. タスクの自動化

より迅速なチケット解決は、サービスデスクの効率性を高める上で極めて重要な、セルフサービスの機会を提供します。チームの課題から繰り返しタスクを削除することで、優先順位リストから外れていたプラットフォーム統合プロジェクトや重要なシステム更新に、ようやく取りかかれるようになります。しかし、自動化されたワークフローの設計は、プロセスの一部となるべき、すべての資産の総合的な概要を把握することなしには不可能です。

2. 資産を包括的に把握

IT担当者は、どのような資産があり、いつ使うのが最適かを理解することで、資産の利用率を向上させ、無駄を省くことができます。IT部門がすべての資産をサポートできるようになれば、各ユーザーの割り当てられたデバイスをすばやく表示し、問題を引き起こしているデバイスを特定することができるようになります。

3. 先を見据えたサポートの提供

資産データをサービス管理プラットフォームと連携させれば、ユーザーに対してより先を見据えたサポートを提供することができます。資産の継続的な監視により、エンドユーザーが気づく前に問題を解決することが可能になり、チケットリクエストの必要がなくなります。

4.  チケット解決のプロセスを迅速化

資産情報をサービス管理プラットフォームと組み合わせることで、サービスデスクは、使用状況、パフォーマンス詳細、保証やライセンスのステータス更新など、問題の潜在的な本質やその修正に関するあらゆる洞察を簡単に確認できるようになります。問題の本質を理解することにより、従業員体験をより豊かにするための環境作りが可能になるのです。  

資産を継続的に監視できるこの機能により、先を見据えたサポートが提供できるようになり、ユーザーに影響が及ぶ前に、チームは問題を特定して修正することが可能になります。従業員は、チケットリクエストに時間を割かずに、その時間を、組織の戦略的プロジェクトの開発や実施に費やすことができるのです。 

最近の調査では、問題を解決した後、従業員が再び仕事に集中できるようになるまでに20分ほどかかることが明らかになっています。つまり、チーム全体で何百、何千時間という失った生産性を取り戻すことが可能なのです。

優れたIT資産管理ツールは、可視性とコンテキストの両方を向上させます。データ駆動型の先を見据えたサポートシステムによって、ITチームは、チケットが受信ボックスに到達する前に、脅威を阻止できます。  

どのように従業員体験のためのITAM(IT資産管理)が、ITオペレーションと機能横断的なワークフローを改善するのか

組織の15%近くが、不完全で、サイロ化され、矛盾し、不十分な資産情報が機能横断的なワークフローを混乱させていると回答しています。 ITチーム内だけでなく、組織全体でのワークフローを強化するITAMシステムの共有により、組織全体のサービス提供の改善が可能です。従業員が扱うものがIT資産でも、ビジネステクノロジーでも、優れたサービスは一貫して、効率的に提供されます。

クラウド上のすべてを単一のプラットフォームに接続することで、セキュリティなどの追加組織要件をサポートすることが可能な、構成管理データベース(CMDB)または「信頼できる唯一の情報源」に移行して統合する作業が大幅に強化されます。さらに、パッチや検出から得たデータを資産と突合することで、IT運用をよりスケーラブルで効率的にすることができます

このような効率性の向上により、ITチームは力を発揮することができます。各デバイスの状況に応じた全体的なデータへのアクセスを許可すれば、問題に先を見据えて対処することができるようになります。また、反復作業を認識して自動化することで、負担の大きいIT担当者の作業負荷を軽減し、ITのチームだけでなくユーザーにも卓越した従業員体験を提供することができます。

優れた従業員体験の提供することは、単に従業員への感謝の日を作るとか労うだけではありません。それは、社員が自分の仕事を最大限に発揮できるようなツールを提供し、ビジネスにとって最もインパクトのあるプロジェクトや自身のプロフェッショナルとしての成長に集中できるようにすることなのです。

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