IT技術が発達するにしたがって、私たちの生活は大きく変化しました。ビジネスシーンも例外ではなく、IT化が進められたことで業務の効率は飛躍的に向上しています。今や、ITとビジネスは切っても切れない関係にあるといっても過言ではありません。

一方で、IT化によって新たな課題が生み出されるケースもあります。例えば、PCやサーバーで情報管理をするうえでの情報漏洩のリスクもそのうちのひとつです。そのようなリスクを避けるために、企業ではセキュリティ対策や情報漏洩対策ソフトについても考えなければならなくなりました。

そこで今回は、情報漏洩のリスクとはどのようなものなのかや、有効な情報漏洩対策ソフトについてご紹介します。

情報漏洩のリスクはどこに潜んでいる?

セキュリティ対策を検討する上で真っ先に考えなければならないのが、情報漏洩の防止です。組織内のPCやサーバーなどの端末には、社内の機密や顧客情報、各種個人情報などの重要なデータが保存されています。

これらの情報が外部に漏れてしまうと、組織としての信用を失うことになります。それに加えて、莫大な補償金の支払いを求められるケースもあるため、多くの企業や組織で情報漏洩の防止が重要な課題となっているのです。

そこで、まずは情報漏洩のリスクはどんなところに潜んでいるのかを考えましょう。

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IT時代ならではの情報漏洩リスク

一昔前まで、ほとんどの情報が紙媒体によって保存・管理されていました。この場合、情報流出は物理的な要因にほぼ限定されます。さらに、情報の量=紙の枚数となるため、そもそも大量に持ち出すのは困難です。

対して、IT化されたオフィスでは多くの情報がデータ化されています。小さなSDカードやUSBメモリに大量の情報をコピーすることが可能です。また、ネットワークに接続されている端末であれば、物理的に接触しなくても、メールやクラウドなど利用して大量の情報が流出する可能性があります。これこそが、IT時代ならではの情報漏洩リスクです。

以前は物理的なセキュリティが中心でしたが、現代ではより多方面に視野を広げた対策が求められます。ここでは、具体的に情報漏洩が引き起こされる原因やリスクが潜む場所についてご紹介します。

人的ミスによる情報漏洩

特定非営利活動法人・日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)の「2018年度セキュリティインシデントに関する調査報告書」によると、企業や組織の情報漏洩の半分以上が「管理ミス」や「誤操作」「紛失・置き忘れ」といった人的なミスによって引き起こされています。

もちろん、人的ミスといってもさまざまなケースがあります。メールやFAXなどの誤送信といったわかりやすいものから、情報の管理不足で引き起こされる場合までさまざまです。

このような人的ミスが引き起こされないように、現代では組織内で情報管理のルールやセキュリティポリシーが定められているのが一般的です。ですが、セキュリティへの意識の甘さからルールが守られていない、あるいはルールそのものに問題があるというケースも少なくありません。

不正アクセスや不正な持ち出し・盗難などによる情報漏洩

前述の人的ミスに次いで多いのが、不正アクセスや不正な持ち出しによる情報漏洩です。不正アクセスによる情報漏洩は全体の20.3%で、人的ミスと比較すると割合はそれほど高くはありません。しかし多くの端末がインターネットに接続されいる企業が多いため、決して無視できないリスクです。さらに、時代とともに不正アクセスの手法も進化し続けているという点にも留意した対策が求められます。

従業員それぞれが管理するPCやタブレットなどの端末も増えています。これらの紛失や置き忘れなどが原因で、内部に保存された情報が漏洩してしまうケースも少なくありません。

不正な持ち出しや盗難は今に始まったことではありません。しかし前述の通りあらゆる情報がデータ化されていることで、より膨大な量の情報を簡単に持ち出せるようになっており、被害が大きくなりやすい環境にあるといえます。

情報漏洩を防ぐためのポイントは?情報漏洩対策ソフトは有効?

上記の通り、IT化が進んだ現代では情報漏洩のリスクはますます高まっています。そのため、より入念なセキュリティ対策が求められるのです。

そこで、ここでは情報漏洩を防ぐためのポイントや情報漏洩対策ソフトの有効性をご紹介します。

セキュリティソフトやシステムについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

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情報漏洩対策の基本的な考え方

情報漏洩対策を行う上でもっとも大切なことは、セキュリティに対する意識の向上を図ることです。上記の通り、情報漏洩の多くは人的ミスによって引き起こされています。そのため、情報を取り扱う社員全員が上記のリスクを理解した上で情報漏洩対策に取り組む必要があるのです。

あわせて、情報管理のルールやシステム化を行うことも重要です。容易に情報を持ち出せないようにするだけでなく、万が一持ち出されても活用できない仕組みを作ります。

情報を扱う際の対策

まずは、情報を扱う人が気をつけるべき具体的な対策からご紹介します。

もっとも基本的な対策は、情報を外部には持ち出さないことです。組織の情報資産を外部に持ち出さないことを徹底しましょう。ノートパソコンやUSBメモリなどの管理を徹底し、安易に持ち帰らないことをルール化します。

続いて、パソコンなどの私用機器の不要な持ち込みを避けることも重要です。情報のコピーはもちろんのこと、適切に管理されていない端末をネットワークに接続するだけでもウィルス感染などのリスクが高まります。

情報の放置や安易な廃棄が危険であることも意識しましょう。暗号化などの対策を行わないままの放置や、PC画面をロックしないまま席を離れるのも危険です。また、情報そのものやPCなどの端末、物理ストレージなどを廃棄する際にも対策が欠かせません。単にデータを消去するのみでなく、物理的な破壊が必要なケースもあります。

最後に、万が一情報漏洩が発生した際に、すぐに対策を打てる体制を整えることも重要です。個人で判断するのではなく、すばやく必要な部署や担当者に報告できるシステムやマニュアルを用意しましょう。

情報システムでの対策<

現代では多くの組織や企業で情報システムが導入されています。あらゆる情報を管理し、活用するシステムですのでセキュリティ対策は欠かせません。

もっとも重要なのは機密性です。情報のアクセス権を限定するだけでも情報漏洩のリスクを軽減できます。もちろん、IDやパスワードによる認証も必要です。

情報漏洩対策に有効なPCセキュリティソフト

あらゆる角度からのセキュリティが求められる現代では、上記の対策のみでは十分とはいえません。より確実に情報漏洩を防止するためには情報漏洩対策ソフトが必要です。

現代では年々進化し続けるサイバー攻撃やマルウェアから防御するために、多層化されたセキュリティシステムが求められています。

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まとめ

情報漏洩を防止するには多方面からのセキュリティ対策が必要です。人的・システム面での対策のみでなく、適切な情報漏洩対策ソフトの導入も欠かせません。

ビジネスのIT化にともなって、今後セキュリティ対策はますます重要なものとなります。広い視野を持って適切な対策を行いましょう。